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E.D.N的趣味

エブリデイ・ノスタルジーなワタクシ学生の怪奇譚

最高の映画体験

 

ところで、貴方はこの映画をご存知だろうか?

 

 

 

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押絵と旅する男」(1994)

バンダイビジュアル配給


製作: 並木章/村上克司
監督・脚本: 川島透
原作: 江戸川乱歩
脚本: 薩川昭夫
撮影: 町田博
音楽: 上野耕路
出演: 浜村純/鷲尾いさ子/藤田哲也/天本英世/飴屋法水/多々良純/益富信孝/山崎ハコ/伊勢カイト/増田良夫/五島和雄
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより) 

 

 

 

この映画を私は去年12月中旬に某動画サイトにて見つけた。

 

 

いや

 

 

見つけてしまった。というべきか。

 

  

 

今も繰り返し再生し観ている。

 

 

 

 

今回は、この映画の紹介をしていきたい。

今回はその中でも原作との違いとか俳優さんについて。内容考察は次回に。

 

 

 

 

 

 

そもそも、この映画はあれだ。

江戸川乱歩の小説を映画化したモノ。

 

 

 

 とりま、原作読んでない人は読んで。

 

 

 

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コレ自分のな。

学校帰り買ったん。

 

これ多分、原作読んでから見ないとよくわからん映画だと思う。

何様って感じだけど

 

 原作ストーリーはこんなん

↓↓

魚津蜃気楼を観に行った帰りの汽車の中、二等車内には「私」ともう一人、古臭い紳士の格好をした60歳とも40歳ともつかぬ男しかいなかった。「私」はその男が、車窓に絵の額縁のようなものを立てかけているのを奇異な目で見ていた。夕暮れが迫ると、男はそれを風呂敷に包んで片付けた。目が合った。すると男のほうから「私」に近付いてきて、風呂敷の中身を見せてくれる。それは洋装の老人と振袖を着た美少女の押絵細工だった。背景の絵に比べその押絵のふたりが生きているようなので驚いてる「私」に「あなたなら分かってもらえそうだ」と男はさらに双眼鏡でそれを覗かせる。いよいよ生きているみたいに思えた押絵細工のふたりの「身の上話」を男は語り始める。

それは35,6年も前、男の兄が25歳のとき、浅草に「浅草12階」(凌雲閣)ができた頃の話。ふさぎがちになった男の兄が毎日、双眼鏡を持って出かけるので、あとをつけてみたら、男の兄は「浅草12階」に登って、双眼鏡を覗いていた。声をかけると男の兄は片思いの女性を覗いていたことを白状する。しかしその女性のいるところへふたりで行ってみると、その女性は押絵だった。すると男の兄はその双眼鏡をさかさまに覗いて自分を見ろという。男がそうすると兄は双眼鏡の中で小さくなり消えてしまった。どうしたのかと思うと男の兄は小さくなってその女性の横で同じ押絵になっていたのだった。

以来、男は、ずっと押絵の中も退屈だろうからと、「兄夫婦」をこうしていろんなところへの旅に連れて行っているのだという。ただ押絵の女性は歳をとらないが、兄だけが押絵の中で歳をとっているのだという。男が兄たちもこのような話をして恥ずかしがっているのでもう休ませますと、風呂敷の中に包み込もうとしたとき、気のせいか押絵のふたりが「私」に挨拶の笑みを送ったように見える。(Wikipediaより)

 

 

 

「映画化って、やっぱり、原作と結構変わっちゃうよね。」by 女性A子さん

 

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そう。この映画も原作とは一味違うんだ。

 

 

 

 

とりあえず、原作との違いを説明してく

 

 

 

 

 

・まず、登場人物。

 

元木邦晴 浜村純
元木百代 鷲尾いさ子
元木邦晴(少年時代) 藤田哲也
門馬弥三 天本英世
元木昌康 飴屋法水
金原伸造 多々良純
蜆売り 伊勢カイト
元木ふさ 小川亜佐美
元木惣一郎 和崎俊哉
元木藤兵衛 高杉哲平
覗きからくり・口上 原川幸和
覗きからくり・口上 山崎ハコ

 

 

 

うん、

 

 

 

なんか色々名前がつけられてる。

 

 

 

 原作ではこんな細かい名前なんて無い。私・兄みたいにシンプルだ。

まあでも、映画内で存在感があるのは、主人公と兄、そして兄の婚約者の女性くらい。

その他の家族にしっかり名前なんて付いてたんだ・・・・

 

 

 

 

 

 

 ・次に時間軸

 

 

とりまこれみて。

↓↓


「覗きからくりの押絵細工の美女に恋をし、自らも押絵の中に入ってしまった兄と、その兄の入った押絵と一緒に旅をする弟の姿を、現代と大正時代の東京、そして蜃気楼が現れる魚津の町を舞台に幻想的に描く。江戸川乱歩生誕100年を記念して、同名の短編小説をもとに新たに解釈しなおして映画化した作品。監督は「ハワイアン・ドリーム」(87)の川島透、脚本は「屋根裏の散歩者」の薩川昭夫と川島の共同、撮影はこれが劇映画デビューとなる町田博が担当。」(ムービーウォーカー)

 

 

 

 

「は?現代と大正時代の東京??ってなに??」とお思いだろう。(既読の方はね)

 

 

 

ああ、タイムスリップ系ね、はいはい。って思った人

 

 

 

ちがうんだよなあ、これが。

 

 

 

 

すごく汚いけど笑

即席に書いた原作と映画の時間軸の比較の表。

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原作は、老人(弟)が私に過去を語りかけるっていうスタイル。だから、現在は1929年の汽車の中。老人が身の上話を話し始めたところで視点が私から老人(弟)に切り替わる。夏目漱石のこころと似てるかも。

 

 

 

 

 

この映画では、

現在がころころ変わる。

弟の少年時代(1894年)と老人時代(1994年)の2つの時間が交互に現れる。

 

 視点はずっと弟。

 

少年時代弟が老人になった夢を見ているっていうことみたいなんだが、

老人弟が痴呆になって、記憶が少年時代に戻ってしまったともとれるんだよなあ。

 

 

 

 

 難しい。笑

 

 

 

 

 

・最後は家庭環境 

 

 

映画では この兄弟、かなり””いいとこの坊ちゃん””っていう設定。

原作では、家庭環境については別段語られていない。

 

映画の途中、家が出てくるんだが、かなりデカイ。

旧家って感じで、多分だけど、商家かなあ。兄昌康は長男だから、その家の時期跡取り。当主ってわけだ。

この映画では、跡取り息子としての兄の描写が多々見られる。

 

 

 

 

 

違いといえばざっとこんなかんじかな

 

 

 

 

 

結構、無色の乱歩の小説に色が入れられたってかんじで、面白そうでしょ?

原作意外は嫌みたいな人いるけど、映画化って、その監督なりのその小説の考察やん?意見交換と思って、観てもいいと思うんだ。(何様)

 

 

 

 

 

 

 

今回は最後に俳優さんについて書いて終わろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

晩年の弟(元木邦晴)を演じる、浜村純さんに注目。

 

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 なんとも狂気に満ちた顔でございましょう。

 

 

  

この方、1906年ご生まれの方なのだ。明治生まれか・・・

 

 

 

 

浅草十二階は1923年の関東大震災で崩壊するまで存在したということをかんがみると、この方は、リアルタイムで十二階を肉眼で見たことのある世代の方ということになる。

 

 

 

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少年期の元木邦晴は大体、12歳くらいの設定だと私は思っている。

 

 

 

だからつまり、

 

  

 

この映画はこの浜村純さんの実年齢に大体適合したリアルタイム映画ということが言えるわけだ。

 

 

 

しかし 

 

 

浜村純さんの経歴をみると…

 

「1926年(大正15年)に福岡市立商業学校を卒業。東京美術学校を受験するが不合格になり、福岡市にある松屋呉服店の店員を勤めたのち上京、深川で新聞配達・職工、浅草でクリーニング店の店員などの職に就く(Wikipediaより)」とある。

 

 

残念ながら多分だけど、浅草で働かれていた時には、すでに十二階は崩壊していただろう。しかも、それまでは福岡におられたみたいだから、実際、幼少期を浅草と伴に過ごしたわけではなさそうだ…

 

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だけども、世代的には、少年元木邦晴とリアルタイムなんだよなぁ

 

 

 

 

 そういうのが、この映画に現実味を与えているのかもしれない。実際、この映画が発表され翌年に浜村純さんは亡くなられる。

晩年の老人の演技はそれはもうだれもマネできないくらいにリアルすぎた。